轟破天学会

キングダム・オウ禍武斗/轟破天九十九語 に関する研究成果置き場

「轟破天使うならシャコorユニバースで良くね?」という言説の無益さ、あるいはその錯誤について

要旨

  1. 良くない(個人の感想です)
  2. 競技環境に乗り込むでもないファンデッキに横から見当違いなツッコミを入れるおもんなさ
  3. カードパワーの増加+メタの多様化+ゲームスピードの高速化=シャコで良くないシーンの増加
  4. ユニバースは2020年に”轟破天から出したら勝てる”カードではなくなった
  5. 「ポストドラゴVANナインで良くね?」について

序論 ~良くない~

 村民・渋谷救済(14年ぶり2度目)・まんじゅうです。新すばせか、人生で一番面白いかったゲームとして墓碑に刻もうと思います。これ書き上げたら実績埋めに走る。

 

 轟破天というデッキタイプ(以下【轟破天】)で遊ぶ・構築を考える・または情報を集めるにあたって、

 「【轟破天】使うならシャコで良くね?」「【轟破天】使うならユニバースで良くね?」(長いので以下「甲」「乙」と呼称します)

 という言葉を耳にしたこと、ありませんか?

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今日こき下ろされる人達(初代ユニバースにも触れるよ)

 私はあります。TwitterYouTubeのコメント欄で目に飛び込んでくるのはもちろん、ガチまとめに寄稿した記事にそういったコメントが投稿されたりもしました。

 キングダム・オウ禍武斗/轟破天九十九語というカードが誕生してから3年強、ずーっと唱えられ続けているこの言葉。果たして本当にその通りなのでしょうか。

 

 結論から述べましょう。全くもって良くありません。少なくとも現代において「【轟破天】はシャコorユニバースを射出するのがフィニッシュ手段として最適解」という言説は誤りである、と私は考えています。

 これはいわゆる逆張りでも、今後の【轟破天】に対する研究・考察が無意味なものになってほしくないがための虚勢でも、苦心して書いた記事に「ま、結局シャコで良いんですけどね( ゚д゚)、ペッ」(原文ママ)ってコメントされたことに怒り狂っているからでもなく。カードプールや戦略の広がりによって、具体的に甲・乙をNoと突き返す材料が生まれたためです。

 実際に両者が強力、かつ轟破天との相性が良いことは否定しようも否定する気もありません。しかし、思考停止でどちらかをフィニッシャーとして迎え入れたデッキが【轟破天】として常に最強である、という時代は終わったと感じています。

 この記事では、そう考えるに至った具体的な根拠を書き連ねていきます。日頃から甲・乙に悩まされる轟破天愛好家への一助となれば幸い。

 

 ※小心者なので予防線。この記事で語る意見はあくまでも個人の感想です。あんま良くないぞ的文章は書いていますが、全プレイヤー一生これ言うなよ!みたいな温度の語りでは全くないので、こう考える人間がいるんだな程度の気持ちでご覧下さい。

 一読するでもしないでも、それでも甲・乙的発言を発信していくんだという意思があるなら、止める理由も権利も私にはありません。甲・乙がウケるような身内環境に対してなら、自由に使えば良いのではないかと思います。

 

本論 ~良くない理由達~

①前提条件 ~そもそも甲・乙的発言を投げかけるべきではない相手~ 

 甲・乙の反証を挙げる前に、簡単に前提条件を定義します。

 この記事では、「CSのような競技性の高い環境でどうしても【轟破天】を使って勝ちたいという願いを叶えるにあたって、シャコorユニバースをフィニッシュ手段として採用するのが最適解ではない理由」をメインに述べていきます。

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ほんわかCSイメージ図

 兵ひしめく勝者が正義な環境に飛び込むのなら、こういった言葉が飛んでくるのは然もありなん。そもそも勝ちたいだけなら、【轟破天】というテーマは余りに斜陽ですからね。むしろ不意打ちをキメに行くチャンスと捉えて、凝り固まった世間のイメージを利用してしまいましょう。

 ただ甲・乙的発言を聞き流すだけではなく、どういった理由で自分がそれらと異なるフィニッシュ手段を採用しているのかを説明できると尚良いですね。長所とその活かし方を理解しておけば、デッキ構築の助けになってくれるでしょう。

 

 わざわざこの前提条件を説明したのは、そもそも「大会でたくさん勝ちたい!と叫んでいる訳でもないプレイヤーに対して甲・乙的発言をすること自体が酷くナンセンスな行為である」という思いが根底にあるからです。

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ワイワイイメージ図(いい感じのやつトランプしか見つけらんなかった)

 月並みな言葉ですが、価値観は人それぞれ違うもの。当然のことながら、全てのプレイヤーが常勝無敗を信条にしている訳ではありません。

 誕生から20周年、多種多様なカードが生まれてきたデュエル・マスターズ。豊富なカードプールからお気に入りの40枚を選んでワイワイ楽しもうとしている人に、甲・乙的発言は果たして必要なものなのでしょうか。

 「こういう勝ち方もあるんだぜ」という温度感での例示は相手の助けになりそうですが(そもそも甲・乙的ワードからそのような温かみを感じ取るのは中々に困難ですが)、この場合は発言者の中にある楽しみ方の押し付けになってしまいませんか?

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悪意のイメージ図

 友人とワイワイスマブラを遊んでる時に、急に現れた知らん人が「Tier1キャラは○○なのになんで使わないの?そいつ雑魚じゃんw」みたいなこと言ってきたらめちゃくちゃ白けませんか?……この例えだと恐怖の方が先に立ちそうですが。

 他人の構築にどんな悪辣な思いを抱いても、誰からも咎められることはありません。思想は自由です。しかしそれを表に出してしまったら、無用な負の感情が生まれてしまいます。戦争だろうがっ‥‥‥!

 アドバイスを求めているでもない相手に一方的に投げつけるそれは、自分以外を冷めさせる兵器となるでしょう。ひけらかす知力よりも、コミュニケーション能力を伸ばした方が皆幸せになれるはずです。前置きここまで。

 

②vs甲 ~シャコで良くない理由~

  まずは甲について。

 フィニッシュ手段として数多くのデッキを支えてきた《水上第九院 シャコガイル》。「置換効果による特殊勝利」という回避しにくい手段をもって、数多の相手に渋い顔をさせてきたクリーチャーです。

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流行りも値段も落ち着いてきた?

 そんなある意味デュエマの顔たる彼女、轟破天というデッキタイプにおいては常に完璧なフィニッシャーではありません。

  1. 単体でできる仕事がほとんど無い
  2. 強く使うには轟破天ありき=相手視点で対策が容易
  3. 知名度+ゲームスピードの更なる上昇
  4. もののついでにメタられやすい=シビアな環境読みが求められる

 

  この4点がその所以。順に触れていきます。

1.単体でできる仕事がほとんど無い

 春に幕を開け、まもなく折り返し地点も見えてきそうな王来編。この半年でデュエル・マスターズの最先端を走るカードのパワーは、これまで以上に増大の一途をたどっています。とこしえだけは絶対に許さんからな

 その流れに食らいついていける過去のカードは、ほんの一握り。この過酷な世界で、9マナ払ってポン置きした場合に、

  • 盤面に全く干渉できない
  • (除去しなければ危険、という圧力は与えるものの)相手の行動を直接阻害できる訳でもない
  • それどころかcipにより(基本的には)勝利を遠ざけてしまう

 というカードに割けるデッキスロットは、果たしてあるのでしょうか。

 いわゆる佐助バイケンギミックを無理無く積めるデッキ・ないし環境ならいざ知らず、激化する戦場で要求値2枚の1枚バウンスギミックのために割けるスロットは、果たしてどれほどあるのでしょうか。

 メインフィニッシャーとして採用するなら、(ここは個々人の裁量にもよるところですが)最低でも2枚は搭載することになるでしょう。

 本懐を遂げるためにブースト・防御札・メタ・メタのメタ等々に枠を取られがちな轟破天、最後の最後にしか輝けない彼女のための枠を捻出するのは相当骨が折れそうです。

 

2.強く使うには轟破天ありき=相手視点で対策が容易

 「シャコをポン置きする訳無いだろ!!!!!」とお思いの皆様、仰る通りです。シャコを出すのは轟破天経由、その点は重々承知の上でございます。

 しかしそれは「十分な力を発揮させるには轟破天を唱えられる状況がセットで必要」ということの裏返し。[10マナ][単色][マナから踏み倒し]を行う[呪文]を満足に使える状況が、です。

 ただでさえメタに対する当たり判定のデカい呪文である轟破天、(唱えられないor唱えても意味のない状況を作り続ければ負けないのでは……?)と相手に悟られてしまった場合、勝機は遥か彼方に消え失せてしまうでしょう。

 最低限必要な10マナを生み出す過程で、相手にシャコないし轟破天の存在を全く露見させないのは至難の業。ハンデスはもちろん、フェアリー・ライフですら利敵行為になりかねません。

 

3.知名度+ゲームスピードの更なる上昇

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マーケティング的にも大正解ですよ

 いわゆるシャ子の収録により、これまで高かったシャコ自身の知名度は更に高まっています。競技シーンに臨むプレイヤーの識シャコ率(?)は最早100%と言って差し支えないでしょう。

 それはすなわち、甲的発言により併せて取り上げられやすい轟破天とのコンボについても、予習されている可能性が高まっているということ。これも明確な向かい風。

 上がったのは認知度のみならず、ゲームスピードもまた同じ。

 相手の対策札をすり抜けて、素早く山札を削りながら先んじて轟破天からシャコを展開できたとしても。山札の枚数が少しでも多いだけで、反撃に倒れてしまう確率はぐーんと上がってしまいます。

 令和3年の速度に追いつきつつ、適切に山を掘りつつ、延命しつつ。盾を殴らない安全なフィニッシュ手段なのはヨシ!なのですが、そこまでの過程の不安全行動が労災を引き起こしそうには見えませんか?

 

4.もののついでにメタられやすい=シビアな環境読みが求められる

 轟破天というカードが1マナで紙切れになる程度に各種メタに弱い、という話は上述の通り。しかしメタが刺さり得る……というより「他の環境デッキへのメタカードがついでに刺さる」現象、シャコには度々起こります。

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メジャー所

 例えば、環境で墓地を利用するデッキが幅を利かせている時。相手がそれらを意識して搭載したクローチェ・フオーコやお清めシャラップ他が、唐突に牙を剥いてくるかも知れません。

 Tier1に墓地メタが刺さるとあれば、普段そういったカードを使わないようなデッキがジャイアントキリングのために新たな進化を遂げることもままあるでしょう。カリヤドネメタに青魔導具がクローチェ積むとか、そんな感じのやつ。

 直近の話をするなら、(勢いは落ちたらしいですが)環境で耳にする5cロマノフベンや魔導具辺りは墓地メタがある程度刺さりそうですよね。まもなく発売の20thクロニクルデッキが(程度の差はあれど)両方墓地を利用することも、これらの墓地メタカードの存在をチラつかせます。

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地面に何の恨みが

 昨今話題という繋がりでもう1枚。最近(?)世間を騒がせているギャイアも、シャコの天敵と言えるでしょう。

 cipが強い生き物がゲームを作っている現状、姿を全く見ない日はそう多くないはず。轟破天の詠唱が間に合いそうなビッグマナ系統に搭載されがちなのも難しいところです。

 同じcipをロックする役割ながらむしろ手助けをしてくれたワルドブラッキオ・ブラキオ龍樹とは異なり、轟破天経由での展開すら許さない恐るべきドラゴン。彼の者の目が環境を見つめている内は、シャコが伸び伸びできるタイミングを計るのに苦労しそうです。

 相手にシャコの存在が透けてしまった時点でこれらのカードを抱えられてしまうと、一気にゲームプランが崩れてしまいかねません。回り回るメタゲームへの深い理解が求められることでしょう。

 

③vs乙 ~ユニバースで良くない理由~

 続いては乙について。

 先月「オリジナルCSで轟破天ヲヲロラユニバースが4位入賞!」の報を聞いてしまったので、いまいち説得力に欠けそうなんですが。折れずに思考を書き下していこうと思います。嬉しすぎる誤算。推しが勝っとる。

ここから「ユニバースは【轟破天】のカードじゃない!」的な話を続けていくことにはなるのですが、「だからあのデッキが勝てたのはまぐれだ!」みたいな気持ちを抱いている訳では決してございません。予防線2。

NKcell選手、入賞おめでとうございます。環境読みが巧みすぎる。すごいの一言。

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宇宙の心は彼&彼2だったんですね

  下敷きにフェニックスを要求する究極の銀河、下敷きにデッキの1/4の厚みを要求する無限の銀河。そのどちらに対しても、

  1. 単体でできる仕事がほとんど無い
  2. 強く使うには轟破天ありき=相手視点で対策が容易

 以上の同じ4つの理由から、「【轟破天】における最適解ではない」という解が導けます。1.と2.に関しては、vs甲の項にて語った内容と大体同じなので割愛。

 

3.虎

 両銀河共、エクストラウィンのためには特定の要件を満たした下敷きが必要です。フォーマットを考えなければ、究極のお供はヲヲロラシアタァ、無限のお供はガチャロボが適しているでしょうか。

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銀河の尻に敷かれる人々

 後者に関しては「普通にクリーチャーを10体並べればいいのでは?」という声も聞こえてきそうですが。有用な呪文が大量に増えた現代、流石にそれらの採用を見送ってまでデッキのクリーチャー比率を高めるのは、厳しい気がしてなりません。

 下敷きの枚数がマナに足りないからnターン待とう……なんて悠長を世間は許してくれないでしょうし。それでも勝てるようなパワーのあるデッキなら、世間はもっと轟破天を持て囃しているはずなのです。

 さて、ここまで紹介した2×2体。いずれもcipが無いor直後のユニバースアタックにほとんど影響しないcipしか持たない生物たちです。これはすなわち、「轟破天によって展開時のcipを無視しようがしまいが大した差が無い=cipを使える状態で展開しても問題無い」ことを表します。逆シャコ。

 2体をマナから展開するだけで概ね勝ち確盤面を作れる……とあれば、マナから任意のクリーチャー踏み倒し業界2年目、新進気鋭の彼の存在がチラついてきませんか?

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競合他社

 そう、ロールモデルタイガー》です。早い話、ユニバースで勝ちたいだけならこっち使った方が圧倒的に楽なんですよ。

  • 「マナから2体射出するなら轟破天より2マナ多く必要じゃないか」
  • 「破天九語によるサブプランが取れないじゃないか」
  • 「多色じゃないか」

 という声が聞こえてきそうですが、

  • 10マナまで伸ばすのが大前提=ブーストを厚く取れるデッキにおいて10マナと12マナの差は大した問題にならない
  • オウ禍武斗よりも攻めっ気は落ちるものの、その分攻撃誘導能力により破格の防御力を手に入れた
  • ビッグマナデッキはほぼ間違いなく青を採用することになるのでさしたる問題にならない 2枚程度の多色化ならカバーは容易
  • 呪文メタが全く効かない
  • フィニッシュ時以外に使いにくいオウ禍武斗/轟破天と異なり、9マナ貯まり次第すぐ使ってもゲームのコントロールに大きく寄与する
  • 何なら対面によってはこいつ自身がフィニッシャー足り得る

 という、カードパワーのインフレを感じさせるスペックが、そんな疑念を打ち払ってくれることでしょう。

 轟破天ユニバースについて回った「相手のマナに攻撃制限or特殊勝利メタ生物がいると動けない」という問題も、こちらが一方的に展開する仕様のおかげで解決します。

 以上の理由から、現代において「ユニバースは轟破天から出すべきカード」と言いにくくなったと私は考えます。

 

4.槍

 お次は「そもそもユニバースは安定して勝てるカードじゃなくなったんじゃね?」という話。前述のNKcell選手の活躍によって私の逆張りクソオタク感がどんどん強くなっている気がする

 先程のタイガー話と似たタイトル、ということでお気づきの方も多いかと思いますが……

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モナドアーツ「鬼槍」

 《一王二命三眼槍》。このカードの存在自体が、元々若干不安定だった宇宙勝利への道を更にガタガタにしてしまいました。

 相手のマナに赤黒が揃ってさえいれば、手札のこのカードをチラリされるだけで、銀河の力が遥かな星空に雲散霧消。

 後に残るは攻撃中の、17000準バニラ。半身をもがれたバラギアラと共に、安全な勝利とはあまりにかけ離れた現実を走ることになってしまいます。

 このカード、ユニバースを轟破天から出そうがタイガーから出そうが関係無く機能し得ることが何より悪質。

 こちらの動きを察した相手がマナに(基本的には槍とセットで搭載されているであろう)邪王門をセットした時点で、敗北回避を回避する術はほとんど無くなってしまいます。

 ユニバースが轟破天のカードか否かを議論する前に、そもそもこんなカードを刷られてしまっては、銀河の力を万能と説くの自体が難しく。ユニバースは、シャコ以上に正確な環境把握能力が求められる1枚となってしまいました。

 

 

④じゃあ何なら良いって言うの? ~vs「丙」について~

 これまで甲・乙についての私的見解による反証を挙げ連ねてきました。

 シャコもユニバースも、

  • 単体で働きにくい
  • 轟破天(orタイガー)を絡ませないと強くないor出しにくい
  • 現代環境にマッチしにくい

という無視し難い弱点を抱えたフィニッシャーである、ということがご理解いただけたかと思います。

 「何言ってんのかわからんかった」という場合も問題ございません。シャコ・ユニバースより他に轟破天適性の高そうなフィニッシャーがいる、という点さえ覚えていただければ。

 

 ……そう。「他のフィニッシャー」。ここまでメジャー所をこき下ろした上で、代替案を提示しないのではよろしくない。文句言うだけの逆張りオタクになっちゃう。

 ここまでお読みいただいている方々の中にも、覚えのある方がいらっしゃるかと思います。甲・乙と並んで挙げられる、轟破天のフィニッシュ手段提示の言葉。それは……

 

 「轟破天使うならドラゴVANナインで良くね?」(以下「丙」と呼称します)

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なんかディスペクターに刺さらんやつ/刺さるやつ/オウ禍武斗サーチするやつ

 私はこの問いかけに「大体あってる」と返答せざるを得ません。知らん人からすっげえ小馬鹿にした態度で言われたとしても。

 この3枚を揃えに行くことが、必ずしも最適解だとは思いません。ですが現代において、「クリーチャーor呪文に対するロック能力を持った大型クリーチャーを多数展開しつつ実質的な勝ち確盤面を作ること」が最も強い轟破天の使い方だと私は考えています。

 シャコ・ユニバースに共通する弱点についても、

  • 単体で十分強く、ゲームを大きく有利にし得るパワーがある
  • 自然に伸びるマナを無駄にせず利用できる 轟破天を唱えるまでの時間稼ぎもできる
  • クリーチャーor呪文を軸に回るこのゲームにおいて、それらを縛る能力を持ったクリーチャーが腐ることはそうそう無い

 という点で解消できてしまいます。

 もちろんドラゴ大王・VAN・ナンバーナインという3体でなければいけないなんてことはありません。時代・環境によって他のデカブツがその枠に収まることもあります、それ故の「大体あってる」なのです。

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せんとくんみたいなツノしとんね/10コス呪文だけ見逃してくれ

 直近で話題になっているクリーチャーを挙げるとするならこの辺りでしょうか。

 相手のマナからの展開をある程度妨害しつつ次ターンの安心も作ってくれるギャイア、多色呪文が増えているとは言えまだまだ強力な呪文ロック+cipを無視されても発動するEXライフ能力が美味しいドルファディロム。どちらも轟破天とのコンビネーションは良好です。

 余程革新的、かつ轟破天と噛み合わせの良いクリーチャーが出るまでは、丙を真っ向から否定するのは難しいでしょう。Vol-Val-8あたりが新しい風になってくれるのを切に願います。選択肢、なんぼあっても困りませんからね。

 

 

まとめ ~好きなカードで遊ぼうぜ~

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カドショで発表してるイメージ図作ったらすごい奇妙な絵になった

 甲・乙・丙的発言に関する見解を長々と述べて参りました。

 言いたいことを改めてまとめると、

  1. 聞いてもいない、環境で勝ちたいでもない知らん人に投げる「それ○○(任意のメジャーなフィニッシャー)で良くね?」はバッドコミュニケーション
  2. 勝ちたい人は「○○で良くね?」に対する反証を自分の中に持っておくとお得
  3. シャコ・ユニバースは安定択ではなくなった
  4. 個人的なオススメはポストドラゴVANナイン

 といったところでしょうか。

 重ねてになりますが、これら(特に後半部分)はあくまで個人の見解。こんな意見に流されず、「俺のシャコ・ユニバースはどんな世界でも最強!」という方はどんどん己の道を突き進んで行くのが一番良いのです。

 圧倒的理論で私の散文に反論してもらうくらいの方が、私も知見が深まってハッピー。その際はどうかどうか優しく殺して。

 

 ここまでご覧いただき、本当にありがとうございます。お相手は村民まんじゅうでした。