要旨
- 轟破天経由で出して強い生き物だけが「轟破天のカード」足り得るわけじゃない
- マッハファイター・パンプアップは言わずもがな
- 本陣も味方も守る攻撃誘導
- 轟破天から出すこと"だけ"を考えたらアンチシナジーだけど……?
- どんな感じの轟破天で使えばいいの?
序論
村民・2ブロCS優勝・まんじゅうです。やったね。
記事最下部のオマケに証拠を載せているので、お帰りの際にはあちらの出口にある自己顕示欲満たしコーナーを通って帰ってください(?)。日本で唯一2ブロックフォーマットの大会を主催しているやわたCS、テレビの前の皆さんも是非。本八幡でまんじゅうと握手。
去る5月30日、王来MAX編第2弾に収録されるとあるカードがチラ見せされました。
2022年6月25日(土)発売
— デュエル・マスターズ公式アカウント (@t2duema) 2022年5月30日
王来MAX最終弾 切札!マスターCRYMAX!!
収録カードを紹介!!
相手獣が出る時、自分のマナゾーンのカードが相手のより多ければ、相手は代わりに相手獣をマナゾーンへ!!
相手獣の攻撃は、可能ならこのクリーチャーへ!!https://t.co/yCTwTBTIT4#デュエマ #デュエマ20th pic.twitter.com/YKDAaJs5zq
すごい。すごいぞ。なんだこれは。いいのかこんなことして。ありがとう(株)タカラトミー……。
まずは世間の反応を、とツイッターランドで四君子について検索したところ。やれ「轟破天と相性悪くて草」だの「パンプアップも着地置換除去もマナ減らしたら弱い」だの、とにかく轟破天との嚙み合わなさがそれはそれは嘆かれていました。
そんなことねえだろ!!!!!!!!!!【轟破天】でも強いよちゃんと!!!!!!!!!!
……えっ強くない?そんなことない??とあまりの風当たりの強さに自信が無くなってきたので、思いの丈の言語化を図ることで精神の安寧を得ようと思います。
ビジュアルや背景のエモさは有識者に言語化をお願いするとして。ここではいつものように【轟破天】、主にCSなんかの競技寄りな大会で使うことを想定してこのカードの性能を考察していきましょう。
※ほんのり予防線
「ガチもカジュアルも関係無く全部の【轟破天】に四君子を入れろ!!」みたいな過激トークを展開する気は一切ございません。流石にそこまでとんでもない性能ではないですし、そもそもデッキ構築なんて好きにやるのが一番ですし。身も蓋もない話、新しいクリーチャーが刷られるだけで轟破天強化だって言えますし
「轟破天から出してもあんま強くなさそうだし使うのやめっか~」という世間の流れにちいちゃい石を投げ入れることで、少しでも推しの魅力が伝わればいいなぁという思いで筆を走らせていきます。少しだけ受け取ってください、少しだけ伝わってください(ミニ花京院)
本論
①大前提 ~【轟破天】に求められるのは轟破天から出して強いクリーチャーだけではないという話~
このブログでは度々出している話題ですね。(競技環境に飛び込むような想定の場合、)【轟破天】は轟破天から出すことで真価を発揮できるカードだけでは成立し得ません。
「マナから」「大量展開を行う」「10コストの」「単色」「呪文」を咎める術がごまんとある現代。そのどれか一つでも制されてしまうと厳しい【轟破天】には、潤沢なサポート要員が必要不可欠であります。
大抵はブーストカード・轟破天を唱えるまでの間を持たせてくれるカード・トリガーなどの防御用カードも併せて投入されているはずです。
今回取り上げる四君子は、「轟破天を唱えるまでの間を持たせてくれるカード」:「轟破天から出すことで真価を発揮できるカード」=7:3くらいのイメージで消化してあげると良いのかなあと思っています。
片方に全振りしたカードの方がそれぞれの役割を遂行しやすい……というのはもちろんなのですが。とりあえず10マナは貯めないと話にならないがちな【轟破天】において、ブーストや防御に割かれるデッキ枠を少しでも圧縮してくれるのはそれだけで大きなメリットです。
同じような枠のクリーチャーとしてローゼルドが挙げられますね。間持たせ力(?)が高すぎる。
バトルゾーン以外の状況を優位にしつつ最低限そちらにも干渉してくれるカード、という様相のローゼルドに比べ、四君子はバトルゾーンへの干渉能力に終始している中継ぎ投手といった印象です。そんな目線から四君子を見ていきます。
②言わずもがなのマッハファイター+パンプアップ
まずはシンプルなマッハファイター・パワー増加・パワードブレイカーのお話。
相手のマナから生き物を引きずり出して即座に攻撃。この動きの強さはオウ禍武斗が既に証明してくれていますね。
轟破天で自分のマナから全てのカードが無くなった場合は一君子(?)に力で劣ってしまいます。ですがその可能性を考慮しても、盤面処理+返しのターンの防御要員として機能してくれるのは素晴らしいアピールポイントです。あと破天九語を忘れてくれたおかげで躊躇い無く殴れて嬉しい
パンプアップ能力自体は、残念ながら轟破天との噛み合いは悪いと言わざるを得ないでしょう。天下無双の物語を語り始めた途端筋量が減っていくオウ禍武斗の姿に涙が止まりません。
ですがこちらの能力、中継ぎとして頑張ってもらっている間は相当役立ちます。中継ぎ役に求められがちな「轟破天を妨げるメタクリーチャーの除去」という大事な仕事を遂行するには、この筋肉こそが肝要です。
素のパワーの高さのおかげで、多少の軽減を入れようともまず力負けしない筋肉を見せつけてくれます。ガイアッシュの軽減を噛ませたとしても、ギャイアを上から踏み潰せるくらいの筋肉を持っていてくれる安心感はありがたいものです。
……Vol-8やドキンダンテのような規格外の生物については、考えても仕方がないので考えないことにします。大人しくバトル以外の手段で対処しましょう。
そもそも、単純に打点のデカイ妨害持ちクリーチャーが立ってるだけで、相手にとっては恐怖になり得ます。ロックを掛けきれていない相手からギャイアやらVANやらで雑パンされて爆発した経験、皆さんも一度はあるのではないでしょうか。
③盤面を支配する攻撃誘導能力
次は「相手のクリーチャーが攻撃する時、可能ならこのクリーチャーを攻撃する。」という能力について。
マッハファイターも相まって轟破天との相性は抜群の一言です。相手の盤面を展開させてしまうことのデメリットを、ある程度低減してくれます。
フルクリーチャー気味なデッキ構成にするのでもなければ、轟破天を唱えた後も大体2~4マナ程度はクリーチャーではないカードが残っているはず。それだけでも打点のデカイドンジャングルとして運用できるので、盤面に相当な圧を放ってくれることでしょう。過信は禁物ですが。
轟破天を唱える前でも後でも、維持できるかどうかが命に係わるようなシステムクリーチャーを相手の攻撃から守れる点も魅力的。
四君子の殴り先を下面の呪文で増やせるメヂカラ、序盤~中盤に使った非クリーチャーの初動やトリガーをマナに戻して轟破天後のパワーを底上げしてくれるベンとの相性は特に良いと言えるでしょう。
何かしらの除去耐性とか「タップしている間自分は攻撃されない」ようなテキスト追記されてくれねぇかなぁ……という願いは尽きませんが、力を求めすぎると罰を受けそうなので謙虚に生きましょう。来世に期待。
④代わりのいない貴重な貴重な着地置換能力
最後は「相手のマナ数が自分のマナ数未満である場合、いかなるクリーチャーも着地させずにマナに送る」という前代未聞の能力について。
これまでも様々な着地置換能力持ちが活躍してきたデュエル・マスターズですが、とうとう(マナさえ多ければ)「ターンもプレイ方法もクリーチャーのスペックも問わず、全てのクリーチャーの着地を置換する」力を持ったカードが登場してしまいました。初ですよね多分。
四君子の持つ能力の中で、最も人々の目を引いたのはこの部分でしょう。同時に、基本的に自分からマナをごっそり盤面に変換する轟破天にとってはアンチシナジーな能力である、という世間の評価を決めたポイントでもあります。
①の項でも触れましたが、四君子はあくまで「轟破天から出すことで真価を発揮できるカード」ではなく「轟破天を唱えるまでの間を持たせてくれるカード」。3:7。
轟破天による相手の展開を制限したいだけなら、防御札にもメタにもなるとこしえあたりを搭載しておけば解決しますからね。
マナを十分貯めることができたのに、肝心の轟破天を強く使えない・そもそも唱えられないような状況。相手の準備も整ってきているこうしたタイミングこそ、【轟破天】がどうにかして踏ん張らなければならない正念場なのです。
そんな時に展開阻害+攻撃誘導+特大打点というヘイトを集める能力を揃えた四君子をプレイすれば、多少なりとも相手の注意を轟破天から逸らすことができるはず。四君子の対応に追われる相手を尻目に、本命の準備を進めて勝利を掴みに行きましょう。
マナを10以上伸ばす行為に意義が生まれたのも嬉しい点。ドルツヴァイのような過剰ブースト能力も相対的に強化されましたね。
余程綺麗に状況が整わない限りは、デカブツの素出し+αや軽量メタ除去カード+轟破天なんかの連続行動を見据えてとりあえずマナを伸ばしがちになる(と私は思っている)【轟破天】。得意なブーストが自然に展開制限のための布石にもなるのは美しいです。
素のスペックが相当高いデカブツシステムクリーチャーでありながら、轟破天で引きずり出したクリーチャーをシバくドンジャングルになって、ワンチャン展開制限までやってくれる……。この要件を満たせるカードは、そうそう現れないことでしょう。
⑤結局どんな【轟破天】で使えばいいの? ~フィニッシュプランの考察~
ここまで散々四君子を褒めちぎってきました。主張の〆として、どんな【轟破天】に入れて使うのが適切なのかを考察していきます。
述べてきた強み・弱みをまとめると、
[強み]
- cipの発動をも許さない着地置換能力
- ほぼ確実に盤面を取れるパワー+マッハファイター
- 自分と自軍を守ってくれる攻撃誘導能力
[弱み]
- 轟破天経由で出すとパワーと打点が伸びにくい+展開制限も不安定
- 除去耐性が無い→攻撃誘導能力を防御の要にしにくい
- 11(自己軽減無し)というコストの重さ
といったところでしょうか。これらを基に、以下にデッキ案を2つ並べていきます。
a.緑単G-MAXジョラゴン
まずはデザイナーズコンボっぽいMAX-Gジョラゴンとの組み合わせ。ブーストしつつ中継ぎとしての四君子の役割を前借りしながら、最終的に轟破天→四君子+モアイ+ジスタジオでボコボコに……本当か?
轟破天十七語 ~本当か?~
CSに持っていってみろよ!と詰められたら涙を流すようなデッキになってしまいました。楽しくはあると思います。楽しくは。
b.ディスペクター軸ミカドレオ
こっちが本命。四君子と相互にサポートしあえるガイアッシュやベンを中継ぎ役としてゲームをコントロール、最終的にミカドレオでエクストラウィンを狙うデッキです。
せっかくなのでメヂカラやローゼルドも織り交ぜていきましょう。耐えれば勝てるコンセプトな以上、ガチガチに耐久にパラメータを振って良いのが嬉しいところ。
轟破天十八語 ~本当か?Part2~
……さっきのよりは全然デッキになってるけど多色が辛すぎる!なんだそのヒャクメ3積みは!!
どーしてもメヂカラとローゼルドを3枚搭載したいが故にほころびが生じてしまった感が否めません。この辺は実際に回してディテールを詰めていこうと思います。
まとめ
四君子と【轟破天】の相性について考察してきました。このカードの持つ力と【轟破天】というデッキタイプが欲する力は、上手いことマッチングすると私は思ってやみません。
展開しきっていない相手には着地置換能力で壁を、既に展開された相手にはマッハファイター+パンプアップで圧力を。両方を兼ね備えたこの素晴らしきガイアハザードの魅力が、この記事によって少しでも増して見えたなら幸いです。
ここまでご覧いただき、本当にありがとうございます。お相手は村民まんじゅうでした。
オマケ:轟破天十九語 ~5cVol-Val-轟破天 偶然王来1ブロック~
https://twitter.com/wob_manju/status/1525396629351956480?s=20&t=QEarncES_ELPza8KcEb-ww
村民・やわたCS(2ブロック)全勝優勝・まんじゅうです やったね!
— 村民(そんみん)まんじゅう 6/4CS (@wob_manju) 2022年5月14日
みーんなインフェル星樹でデリートするじゃん……怖……で積んだドルファがめっちゃ手元に吸い付いた 棒立ちする6000以下生物が増えたおかげでVol-8もウキウキ
決勝卓でのトップ轟破天がハチャメチャ気持ちよかったです 信じてよかった pic.twitter.com/x01oYTw67A
本当に偶然王来1ブロックになっちゃったやつ。王来編、すごい!本当にすごいんだ!
対面する5cデリートに全然ローゼルドが搭載されていなかったのが勝因だと思っています。ドキンダム除去時の敗北と起こりがちなLOを回避しつつ、アタックチャンスでフィナーレ唱えつつ、ビッグなドローでデリートを引き込めるこいつ、めちゃくちゃフィットしてません?私はどうあっても使えないデッキなので実証試験を行う気は無いんですが