要旨
- 新弾カードレビュー(パラレル・マスターズ編)その②
- 予想より10倍安くてビビり散らかした青いあの人
- 競合他社を2つ同時に作るな
序論
村民・プリパラおもしろ……・まんじゅうです。去年末から2月上旬にかけてアニメ放送3年分一気見してました。全140話の視聴が全く苦にならないスーパーコンテンツ。
前回に引き続き、最新弾パラレル・マスターズにて新規収録されたカードを轟破天目線で評価していきます。直接の繋がりはないのでご覧いただくのに支障はありませんが、是非下のリンクからレビューその①もご覧ください。
全カードにシナジーを見出せるほどのこじつけパワー慧眼は持ち合わせていないので、轟破天を使う上で何かしらの影響がありそうなカードを数枚ピックアップ。星1つ(★☆☆☆☆)~星5つ(★★★★★)の5段階で評価していきます。
最近ずっと2ブロックフォーマットに浸かりきりなどころか数日前まで格安研究所用のデッキがマジで思いつかなくてデュエマ怖くなっちゃってゲームとかプリパラに逃げていたため、十王+王来マークの付いてないカードの存在が頭から抜けているかもしれません。何卒ご了承ください。
本論
②海龍神クリスド
評価:★★★★☆
やっっっっっっっっっっっっっす!!!!!!!!!!ワンコインで買えちゃっていいの!?!?!?!!?!?!??
正直初動3000円くらいすると思ってました。スペック的には★★★くらいだったんですがコスパで評価を上げています。
貴重な非進化単色呪文ロック持ちのクリーチャー。……ですが、肝心の呪文ロック範囲は自分の手札の枚数依存。轟破天から生やすフィニッシャーとして見るには、いささか不安定な性能です。
スパーク系呪文のケアまで視野に入れると、今度は山札が心許ない枚数になってしまいそうですね。素直にモアイランドやナンバーナインを搭載した方が安心できそうです。
【轟破天】におけるクリスドは、フィニッシュの瞬間2割:フィニッシュ前の中~終盤8割くらいの比率で力を発揮してくれる存在だと私は見ています。
- 場に出した瞬間からリソース確保+相手への妨害でアドバンテージ差を稼ぎ
- 耐性のおかげで場持ちもよく、轟破天後にも打点として機能し
- 場に残っているだけで延命に繋がる仕事をこなす
という長所は、フィニッシャーを積むだけではどうにもならない【轟破天】というデッキタイプを陰から支えてくれるありがたいものです。
……お気付きでしょうか。上述の長所を持つクリーチャーが既に存在していることに。
そう、レディオブ・ローゼルドです。クリスドに一番使用感が似ているのはこいつかなぁと。
デッキに必要な要素からこれらの採用枚数を調整するのが吉だと思います。私はどっちも積みたいけど積めないだろうから渋々ローゼルドだけ入れるか~派です。
③生ける屍
評価:★☆☆☆☆(轟破天との共存はしなさそうだよねという意味で)
新規競合他社その①。デカいコストを払って大量展開を行うカードは全部「それ轟破天じゃなくて○○でよくね?」と言われないための差別化の理由を考えないといけないので、なるべく深く理解をしなければなりません。
……とは言いましたが、このカードの場合は差別化は容易ですね。
この3点を主張するだけでも、生ける屍ではなく轟破天を使用する理由足り得ることでしょう。
1枚のカードでメタの除去から展開までこなせてcipも使えるのはズルいだろ!!と初見では激昂しましたが、この辺の難しさに気付いてそっと訴えを取り下げました。
類似の能力を持ちながら、対策しにくいD2フィールド+トリガー持ちなマッドデッドウッドが(たまーに活躍しているシーンを見はすれど)暴れてはいない現状、対策の容易な単色呪文というパーソナリティーは重い枷となりそうな気がしますね。
9コストの呪文なので轟破天より踏み倒しやすいのは明確な利点。その方向を伸ばしていくのがキモなのかもしれませんね。
このカードを眺めていると、盤面に干渉した後で展開できるのインチキだなぁ~としみじみ思います。
でもこのスペックで生ける屍を出したってことは、WotCはまだまだ多面展開カードには慎重な姿勢なんでしょうね!しばらく轟破天の立ち位置も安泰ですなガハハ!!
④新世界秩序
評価:★☆☆☆☆
おい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!やめろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
新規競合他社②。結論から言えば轟破天が下位互換になってしまうことはないんですけど、ダメだろこれは。ダメだって。ダメすぎるのでダメな順にダメな点を列挙します。
- G・ストライク持ちアンタップイン多色土地
- マナと墓地からドラゴンを好きな数展開、次の自分のターンはじめまでSA+ブロッカー付与
- 展開前の非ドラゴン全バウンス
- パーツが揃えば手札が無くてもマナから唱えられる
1.G・ストライク持ちアンタップイン多色土地
シンプルに強い。噛み合うデッキにはこのスペックだけで採用されたりもしているキング・セルの活躍具合を踏まえると、多色比率が上がりがちなビマナ視点にも相当おいしい話なんじゃないでしょうか。
デドダムカラーのアンタップイン土地とかもう字面だけで強いじゃないですか。ヴォルゼオス全然触ってないんで使用感はあんまり掴めてないんですが、絶対快適なデュエル・マスターズ・ライフが待ってるでしょこれ。
とは言え、土地はあくまで土地。トップぢからが試される終盤に引いてしまってもどうにもならない弱点は、轟破天側には無いものです。オウ禍武斗出してもどうにもなんなくね?なシーンの方が多いのには目を瞑ろう
2.マナと墓地からドラゴンを好きな数展開、次の自分のターンはじめまでSA+ブロッカー付与
「好きな数」。良い響きですね。響くな。
(TypeR辺りを使えば轟破天でもやれないことはないですが)状況に応じてお好みに展開できるのは、間違いなく轟破天には無いメリット。わざわざパーツの墓地落ちケアをしなくて良いのも魅力的です。
これ、ベン出したらセル2枚がまたマナに帰っていくのめちゃくちゃズルくないですか?毎ターン秩序もたらされますよ。秩序の累乗(は?)
おまけのように付いているSA+ブロッカー付与もデッキの枠圧縮+継戦能力強化に貢献しているわけで。なんで攻めも守りも兼ね備えてるんですか1枚で。いや2枚だけども。
SA+ブロッカー持ちのバラデスメタルとかいう最悪の生物が簡単に出来上がってしまいますね。許されるのかそんなこと。
しかし相手のマナから生物を引きずり出して(相対的に無理矢理)継戦能力を確保するのは、轟破天にも可能な業。構築次第でどうにでもその点を活かして差別化を図れば――—
3.展開前の非ドラゴン全バウンス
ここがダメだよ新世界Part1。生ける屍はまだ不安定な墓地依存だったからよかったものの、マナ墓地自由展開可能なこの呪文にそんなん付いちゃったらもうめちゃくちゃ強いじゃないですか。
ドラゴンに干渉できない点は明確な弱点ですが、それを補って余りある最高のタイミングの(ほぼ)全体除去。これベン出したらまた使えるんですよね。なんで?
5マナくらい増えてもいいんで轟破天にも実装されませんか?ダメですか。
4.パーツが揃えば手札が無くてもマナから唱えられる
ここがダメだよ新世界Part2。これまでの強みの中で一番ヤバい。この事実に先週くらいまで気付いていなかったのでけっこう呑気してたんですが、テキストよく読んで手のひら返しました。やっぱベンとの相性おかしいだろ!
平たく言えば「本当にマナを伸ばしているだけでフィニッシュに移行できるようになっている」んですよねこれ。
轟破天も「マナを伸ばす(必要パーツを持ってくる)」→「轟破天を唱える」というアクションを行って勝利を目指すデッキではあります。
しかし手札にずっと轟破天を抱えておくのが大変な都合上、工程の間に「轟破天を手札に持ってくるためのカードを使う」という作業がほとんどの試合で挟まります。当然その動きを実行するためのカードもデッキに採用しなければならず。
上述のカードのような「公開領域から任意のカードを回収する」または「強烈なリソース確保を行う」ことができるカードは、轟破天を唱えることが最も安定した勝利に繋がる【轟破天】には必要不可欠なのです。
ただ轟破天を回収しただけでは返しのターンにハンデスなり呪文メタなり展開メタなりをされてしまうので、なるべく相手に妨害の隙を与えず動くことが肝要です。その点では↑の3枚は優秀ですね。
こうした「フィニッシュのための1アクション」を完全に無視できるのが本っっ当に凄いです。その分デッキスロットに余裕ができるのはもちろん、トップ解決力も「轟破天を引かないといけない【轟破天】」と「13マナアンタップさせられていれば良い【新世界秩序】」では相当な差があります。
「単純に呪文の詠唱に必要なカードが2倍」という弱さはあるものの、それを補って余りあるスペックを新世界秩序は有していると私は考えています。
5.どうすれば差別化できるのか?
差別化自体は容易なんですよね。2ブロに引きこもれば轟破天しか使えないから何も考えなくて済むんだけどね
- ドラゴンではないクリーチャーでしか再現できない勝ち方を目指す
- 相手のマナからクリーチャーを引きずり出すことをメリットに変換できるフィニッシャーを採用する
この2点は基本的に新世界秩序には満たせない要素であるはずです。具体的に言えば……。
ミカドレオによるエクストラウィン、完全不明による強烈な行動阻害、単騎による安定したランデス辺りは鉄板でしょうか。猫も杓子もドラゴン持ちな昨今においても、ドラゴンだけで再現不可能な勝ち筋は幾つも転がっています。
この点に留意すれば「それ新世界秩序でよくね?」の声からは逃れられるでしょう。……もちろん、競技環境で【轟破天】を使うなら、その構築や勝ち筋が【新世界秩序】で実行できるアクションより明確に劣っていないことが条件なのですが。
まとめ
前後編に渡ってパラレル・マスターズの新カードを考察して参りました。大体陰謀論じゃない方の話してた気がします。
オミの禍が落ち着くまでは積極的にCSに参加することも無さそうなので、近々でデッキを拵える必要もまた無いのですが。競合他社に負けないような【轟破天】を目指して、ゆっくり思慮を重ねていこうと思います。それはそれとして単純に面白そうなんで【新世界秩序】組んでみたい。
ここまでご覧いただき、ありがとうございます。お相手は村民まんじゅうでした。